最近からだがぷよぷよしてきたのでスロトレで筋トレしたんですけど
筋肉痛が二日後にきました
もうそんな歳なんでしょうか……
薬の副作用で一度筋肉が殆ど落ちたんで
私の二の腕なんかは握ると水風船のような気持ちよさだそうですよ
お風呂から出られなくなるという老人のような体験させてもらいました
以下、昨日の続き
あくまでカテゴリーは小ネタでタイトルもまだ無い
筋肉痛が二日後にきました
もうそんな歳なんでしょうか……
薬の副作用で一度筋肉が殆ど落ちたんで
私の二の腕なんかは握ると水風船のような気持ちよさだそうですよ
お風呂から出られなくなるという老人のような体験させてもらいました
以下、昨日の続き
あくまでカテゴリーは小ネタでタイトルもまだ無い
元親は女というのが好きではない。
それは生まれた元親がおよそ日本人とは思えない外見をしていたからで、母親は元親が自分の子ではないとおおっぴらに嘘を吐いて、可哀相な孤児を引き取ったのだと言い張ったからだ。父親は元親が自分の子だと信じていたし、妻がおかしくなったのだと思っていた。父は元親を愛してくれて、彼の為にDNA鑑定をした。その結果、母親方にロシア人の血が流れていて、それが先祖がえりしたのだという事がわかった。途端に母は元親をぎゅうぎゅう抱きしめ、私の可愛い元親! と叫んだ。元親は母が心底嫌になった。
だから元親は、女と言うのが好きではない。卑怯だからだ。男は好きだ。逃げるか挑むか、どちらかしかないから。女はどちらも選ばない代わりに、自分が一番納得できる言い訳を大層愛する。元親は女の事が好きになれなかった。
であるから、元親はこのドラマが男子校のものである事がとてもありがたかった。女性の登場率が極端に低いのだ。それはつまり、女優との接点が少ないという事。元親は女を苦手としていたので、ありがたかった。かといって元親は同性愛者というわけでもない。いつかそれでも好きになれる女が現れたりするのだろう、と楽観的に考えていた。
ドラマの主役級は5人だ。ヒーローものといえば5人なのだという。主役の元親と政宗、そして看板の元就、それとあと2人、真田幸村と前田慶次が、探偵クラブのメンバーとなる。今日の撮影からは幸村と慶次も参加していた。
幸村はイケメン剣道家として紹介される、スポーツ青年だ。真面目くさった顔で天然ボケをかますのがうけて、近頃はバラエティ番組などに出ている。ドラマは初出演だが、彼はド大根で正直元親や政宗よりも酷い演技だった。棒読みか叫ぶかどちらかしかない。まぁ、ちょうど役柄も元気のいい熱血漢だったから我慢できるという程度だ。
一方慶次のほうは、俳優夫婦、前田利家、まつの甥という事が有って早くから役者デビューをしている。元就ほどの人気はでなかったが、CMなどにちょろちょろと出た。運動神経が有り長身なので、何をやらせてもそれなりにさまになる。自然な爽やかさがいい。茶目っけのあるアドリブを入れてくるので、スタッフからも気に入られている。
探偵クラブは、正義感有る不良(矛盾しているがそこはそれ、ドラマだからいいのだろう)の元親と、その親友で親類に探偵が居る政宗、パソコンオタクで頭脳派の元就、熱血スポーツマンの幸村に女性から情報を得るのがお得意の慶次、というメンバーになる。
大抵、政宗が家族から仕入れた情報をクラブに持ち込み、元親が調査に乗り出し、慶次が関係者の女性から情報を仕入れ、元就が分析し、犯人を追い詰め、逃げる犯人あるいは抵抗する犯人を幸村がとっちめる、というストーリーだ。
だから今日の撮影は主に幸村がドタバタしているか、慶次が女優と話しているシーンだった。元親達三人は時折その中に入り、また控えるを繰り返す。これはこれで疲れるな、と元親は思った。緊張が途絶えると、セリフや演技を忘れてしまうのだ。一時間待ってまた演技、というののほうが、ぶっ通しよりキツいと元親は思った。政宗は台本を覚える時間が有るから良かったと言っているが。
元就はその間、参考書を読み進めている。今日は化学ⅡBだ。元親は邪魔かな、と思いながらも、静かに話しかける。
「毛利は、大学に行く気なのか?」
「うむ」
「国立?」
「金はかからぬほうがいいからな」
元就は参考書を読むばかりで、特にノートに書いたり赤線を引いたりという事をしない。ただひたすら読んでいる。台本と同じように、丸暗記するんだろうか、と元親は思った。
「成績、いいのか?」
「さあ、他の人間の成績を知らぬから、良いとか悪いとかは判らぬ」
「成績の見せ合いとかしないのかよ」
「……」
元就が黙ったので、元親はしまった、と思った。友達が一人も居ない、と彼のマネージャーが言っていた。元就は学校でも孤立しているのだ。それは元就が芸能人だからかもしれないし、それだけではないかもしれない。元就はしばらく黙ってから「クラスメイトとは一定の距離を持って接しておる」と答えた。
「距離?」
「……授業を休む日も多いし、……話が合わないものでな」
元親にもそれは少し判った。皆は昨日のテレビやなんかの話で盛り上がるが、元親達はまさにその時間、テレビに出演するためにあれこれしているから、どうしてもそれらが見れない。録画したとしても、見るのは週末など時間が取れた時で、どうしても遅くなってしまう。だからクラスメイトとの会話が上手く出来ない。当たり障りのない事しか話さないから、友達というところまでいくのは容易ではない。
その点、政宗とは仕事も同じで、よく話があったし盛り上がった。所詮、友人なんてのは同じ状況の中でしか作れないのかもな、と元親は思った。であれば、元就の友人足りえるのはここに居る4人ぐらいしかいない。
結果的に、探偵クラブと同じように、俺達は仲を深めて成長していったりするのかもしれない。
元親はそんな事を考えて、元就を見た。元就はその役柄と違って仕事をしているし、引きこもりではない。けれど、自発的でもない。一人で参考書を読み進めて、隣に元親が居ても話そうともしない。
こりゃあ、おおごとだぜ。
元親は苦笑して、元就に「なぁ」と声をかけた。元就は特に嫌そうな顔はせず、元親と時折会話した。セットのほうからは幸村のものすごい雄たけびが響いてきたが、幸村のNG回数は他の人間の非ではないので、いつまでたっても彼は叫び続けていた。
「長曾我部君、ありがとうございます。元就と仲良くしていただいているようで」
廊下を一人で歩いていると、元就のマネージャーが声をかけてきた。元親は少し困った顔をしたが、すぐに「いえ」とまた丁寧に答えた。
「仲良くなんて事、出来てるかどうか」
「元就はよく貴方達の話をしてくれますよ。今日はこんな話をした、面白かったって」
「そうなんですか」
「ありがとうございます。元就も近頃は元気が出てきたみたいで……」
そんな風には見えないけどな、と元親は思った。元就はいつだってそっけないし、いつだって静かだ。元気だとかそうでないとか、見分けはつかない。
「まるでお母さんみたいな言い方、するんですね」
元親がそう言って笑うと、彼女は困ったような笑みを浮かべて、
「一応、これでもお母さんのつもりなんですけどね」
と言った。元親はぎょっとしたが、
「あ、血は繋がってないんですけど……」
と彼女は付け足す。
「義理の、お母さんですか」
「ええ、その……元就も色々、有ったんですよ」
彼女が言葉を選ぶように話していると、廊下の向こうから元就がやって来た。二人はすぐに黙ってしまった。何故だか気まずいと思った。
「杉、帰るぞ」
元就はそれだけ言って、さっさと2人の側を通り過ぎ、エレベーターへと向かってしまった。元親はそれが気に食わなかった。
「なんて態度だ」
「……私、元就に嫌われているんです」
「でも、あんたは義理のお母さん、……なんだろう?」
元親が問うと、彼女はまた困った顔をして、
「元就に嫌われるだけの事は、してしまったので」
と答えた。元親はそれが何なのか聞きたかったが、彼女は「失礼します」と頭をさげて、元就の後を追って行ってしまった。
元親は不愉快な気持ちでそれを見送った。彼女の言った事が気になった。ふいに、もしかしたらそれは、元就の空白の4年間と関係が有るのかもしれない、と思った。
テレビ画面の中で明るく輝いた笑みを浮かべていた少年が、部屋の片隅でひっそりと読書をする青年に変わるような何かが、有ったのかもしれない。
元親は静かに元就の事を考えた。この仕事が始まる直前まで、元親の中で元就は、テレビの中の大スターだった。愛くるしい笑顔でCMに出て、舌足らずな言葉を紡ぐアイドル。
本当の事を言うと、元親も子供の頃、テレビの中の元就を夢中で見た。もとなりくん、もとなりくんと皆で元就に憧れた。その憧れの的が、どうしてこんなにも変わったのか、元親は知りたいと漠然と感じた。
+++++
「われは にちりんのもーしご もーりもとなりーー!」
「にちりんにかわって あくとーどもめ せーばいしてくれるーー!」
「とー!」
とか言ってたもとなりくんがこんな大人になってたら
「これはひどい」としか言いようがない
それは生まれた元親がおよそ日本人とは思えない外見をしていたからで、母親は元親が自分の子ではないとおおっぴらに嘘を吐いて、可哀相な孤児を引き取ったのだと言い張ったからだ。父親は元親が自分の子だと信じていたし、妻がおかしくなったのだと思っていた。父は元親を愛してくれて、彼の為にDNA鑑定をした。その結果、母親方にロシア人の血が流れていて、それが先祖がえりしたのだという事がわかった。途端に母は元親をぎゅうぎゅう抱きしめ、私の可愛い元親! と叫んだ。元親は母が心底嫌になった。
だから元親は、女と言うのが好きではない。卑怯だからだ。男は好きだ。逃げるか挑むか、どちらかしかないから。女はどちらも選ばない代わりに、自分が一番納得できる言い訳を大層愛する。元親は女の事が好きになれなかった。
であるから、元親はこのドラマが男子校のものである事がとてもありがたかった。女性の登場率が極端に低いのだ。それはつまり、女優との接点が少ないという事。元親は女を苦手としていたので、ありがたかった。かといって元親は同性愛者というわけでもない。いつかそれでも好きになれる女が現れたりするのだろう、と楽観的に考えていた。
ドラマの主役級は5人だ。ヒーローものといえば5人なのだという。主役の元親と政宗、そして看板の元就、それとあと2人、真田幸村と前田慶次が、探偵クラブのメンバーとなる。今日の撮影からは幸村と慶次も参加していた。
幸村はイケメン剣道家として紹介される、スポーツ青年だ。真面目くさった顔で天然ボケをかますのがうけて、近頃はバラエティ番組などに出ている。ドラマは初出演だが、彼はド大根で正直元親や政宗よりも酷い演技だった。棒読みか叫ぶかどちらかしかない。まぁ、ちょうど役柄も元気のいい熱血漢だったから我慢できるという程度だ。
一方慶次のほうは、俳優夫婦、前田利家、まつの甥という事が有って早くから役者デビューをしている。元就ほどの人気はでなかったが、CMなどにちょろちょろと出た。運動神経が有り長身なので、何をやらせてもそれなりにさまになる。自然な爽やかさがいい。茶目っけのあるアドリブを入れてくるので、スタッフからも気に入られている。
探偵クラブは、正義感有る不良(矛盾しているがそこはそれ、ドラマだからいいのだろう)の元親と、その親友で親類に探偵が居る政宗、パソコンオタクで頭脳派の元就、熱血スポーツマンの幸村に女性から情報を得るのがお得意の慶次、というメンバーになる。
大抵、政宗が家族から仕入れた情報をクラブに持ち込み、元親が調査に乗り出し、慶次が関係者の女性から情報を仕入れ、元就が分析し、犯人を追い詰め、逃げる犯人あるいは抵抗する犯人を幸村がとっちめる、というストーリーだ。
だから今日の撮影は主に幸村がドタバタしているか、慶次が女優と話しているシーンだった。元親達三人は時折その中に入り、また控えるを繰り返す。これはこれで疲れるな、と元親は思った。緊張が途絶えると、セリフや演技を忘れてしまうのだ。一時間待ってまた演技、というののほうが、ぶっ通しよりキツいと元親は思った。政宗は台本を覚える時間が有るから良かったと言っているが。
元就はその間、参考書を読み進めている。今日は化学ⅡBだ。元親は邪魔かな、と思いながらも、静かに話しかける。
「毛利は、大学に行く気なのか?」
「うむ」
「国立?」
「金はかからぬほうがいいからな」
元就は参考書を読むばかりで、特にノートに書いたり赤線を引いたりという事をしない。ただひたすら読んでいる。台本と同じように、丸暗記するんだろうか、と元親は思った。
「成績、いいのか?」
「さあ、他の人間の成績を知らぬから、良いとか悪いとかは判らぬ」
「成績の見せ合いとかしないのかよ」
「……」
元就が黙ったので、元親はしまった、と思った。友達が一人も居ない、と彼のマネージャーが言っていた。元就は学校でも孤立しているのだ。それは元就が芸能人だからかもしれないし、それだけではないかもしれない。元就はしばらく黙ってから「クラスメイトとは一定の距離を持って接しておる」と答えた。
「距離?」
「……授業を休む日も多いし、……話が合わないものでな」
元親にもそれは少し判った。皆は昨日のテレビやなんかの話で盛り上がるが、元親達はまさにその時間、テレビに出演するためにあれこれしているから、どうしてもそれらが見れない。録画したとしても、見るのは週末など時間が取れた時で、どうしても遅くなってしまう。だからクラスメイトとの会話が上手く出来ない。当たり障りのない事しか話さないから、友達というところまでいくのは容易ではない。
その点、政宗とは仕事も同じで、よく話があったし盛り上がった。所詮、友人なんてのは同じ状況の中でしか作れないのかもな、と元親は思った。であれば、元就の友人足りえるのはここに居る4人ぐらいしかいない。
結果的に、探偵クラブと同じように、俺達は仲を深めて成長していったりするのかもしれない。
元親はそんな事を考えて、元就を見た。元就はその役柄と違って仕事をしているし、引きこもりではない。けれど、自発的でもない。一人で参考書を読み進めて、隣に元親が居ても話そうともしない。
こりゃあ、おおごとだぜ。
元親は苦笑して、元就に「なぁ」と声をかけた。元就は特に嫌そうな顔はせず、元親と時折会話した。セットのほうからは幸村のものすごい雄たけびが響いてきたが、幸村のNG回数は他の人間の非ではないので、いつまでたっても彼は叫び続けていた。
「長曾我部君、ありがとうございます。元就と仲良くしていただいているようで」
廊下を一人で歩いていると、元就のマネージャーが声をかけてきた。元親は少し困った顔をしたが、すぐに「いえ」とまた丁寧に答えた。
「仲良くなんて事、出来てるかどうか」
「元就はよく貴方達の話をしてくれますよ。今日はこんな話をした、面白かったって」
「そうなんですか」
「ありがとうございます。元就も近頃は元気が出てきたみたいで……」
そんな風には見えないけどな、と元親は思った。元就はいつだってそっけないし、いつだって静かだ。元気だとかそうでないとか、見分けはつかない。
「まるでお母さんみたいな言い方、するんですね」
元親がそう言って笑うと、彼女は困ったような笑みを浮かべて、
「一応、これでもお母さんのつもりなんですけどね」
と言った。元親はぎょっとしたが、
「あ、血は繋がってないんですけど……」
と彼女は付け足す。
「義理の、お母さんですか」
「ええ、その……元就も色々、有ったんですよ」
彼女が言葉を選ぶように話していると、廊下の向こうから元就がやって来た。二人はすぐに黙ってしまった。何故だか気まずいと思った。
「杉、帰るぞ」
元就はそれだけ言って、さっさと2人の側を通り過ぎ、エレベーターへと向かってしまった。元親はそれが気に食わなかった。
「なんて態度だ」
「……私、元就に嫌われているんです」
「でも、あんたは義理のお母さん、……なんだろう?」
元親が問うと、彼女はまた困った顔をして、
「元就に嫌われるだけの事は、してしまったので」
と答えた。元親はそれが何なのか聞きたかったが、彼女は「失礼します」と頭をさげて、元就の後を追って行ってしまった。
元親は不愉快な気持ちでそれを見送った。彼女の言った事が気になった。ふいに、もしかしたらそれは、元就の空白の4年間と関係が有るのかもしれない、と思った。
テレビ画面の中で明るく輝いた笑みを浮かべていた少年が、部屋の片隅でひっそりと読書をする青年に変わるような何かが、有ったのかもしれない。
元親は静かに元就の事を考えた。この仕事が始まる直前まで、元親の中で元就は、テレビの中の大スターだった。愛くるしい笑顔でCMに出て、舌足らずな言葉を紡ぐアイドル。
本当の事を言うと、元親も子供の頃、テレビの中の元就を夢中で見た。もとなりくん、もとなりくんと皆で元就に憧れた。その憧れの的が、どうしてこんなにも変わったのか、元親は知りたいと漠然と感じた。
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「われは にちりんのもーしご もーりもとなりーー!」
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「これはひどい」としか言いようがない
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