今手元に9時間が無いもので、確認出来ないんですが
ニルス兄さんはどうしてああ、微妙に卑猥なんでしょうかね
まああの場合淳平くんの説明にかなり非が有るとは思うのですが
兄さんが何を想像したのかが気になります
そういえば友達が某部屋で兄さんと初めて探索した時に、
先にベッドを調べて後に件の専用セリフになったので
な、なんという孔明の罠……と思ったそうです
誘っておいて→一対一じゃ負けない宣言
以下、72の3です
ニルス兄さんはどうしてああ、微妙に卑猥なんでしょうかね
まああの場合淳平くんの説明にかなり非が有るとは思うのですが
兄さんが何を想像したのかが気になります
そういえば友達が某部屋で兄さんと初めて探索した時に、
先にベッドを調べて後に件の専用セリフになったので
な、なんという孔明の罠……と思ったそうです
誘っておいて→一対一じゃ負けない宣言
以下、72の3です
ハンデを抱えている人間と付き合うのは難しい、とセブンは思っている。厄介だとか、面倒だとかそういう意味ではない。何処まで見守るべきで、何処から手助けするべきなのか、その線引きが難しいのだ。
人には人として出来る事をする権利が有り、喜びが有る。普通に生活していると判らないが、この世には少しの事でスムーズに出来なくなる事が溢れている。セブンも昔は荒っぽい仕事をしていたから、何度か入院を余儀なくされて、色々と嫌な思いをした。だから、出来る事が有るという喜びを理解している。
ただ歩けるというだけで、幸せだと感じる者も居る。ただ自分で何か出来たというだけで、喜ぶ者も居る。逆に言えば、それを取り上げられたら傷つく者も居るという事だ。足が遅いから車椅子に乗せる。辛そうだからオムツを履かせる。重そうだから荷物を持ってやる。そうした行為が、相手を傷つける可能性が有る事を知っている。だから、難しい。
まだ相手が「助けて欲しい」と言ってくれれば、楽だが。それもまた難しい。だからセブンは、ハンデの有る者と接する時、極力側で、ただ見守る。助けを求めているように見えたら、すぐ手を差し出せるように。あるいはそれが相手の自尊心を傷つけると判っていても、相手の為に必要な手助けをするために。
あの時、俺が抱き上げた事で、ライトは傷ついたんじゃあないか。セブンはそう思うから、ライトに関しては、殊更慎重になっている。しかしだからといって離れるわけにもいかない。セブンは文句を言いながらも、ライトの入浴に付き合う事にした。
ライトの体は相変わらず細くて、今にも折れそうだ。入浴する時には義手も外してしまうから、見ているだけで助けたくなってしまう。セブンはぐっと堪えて、とりあえずライトの腰にタオルを巻いてやった。見えないというのは、難儀なものだ。
ライトは酷く遅かったが、しかし確実に体を洗ったし、髪も洗った。そうして自分で出来ている間は、手を出さないようにした。背中は少し苦労していたので、流してやろうか、と声をかける。お願いするよ、と返事。
セブンも一緒に入りなよ、としきりに促されたから、セブンも服を脱いで、腰にタオルを巻いている。ライトの背中を擦ってやったが、それだけで折れそうで、怖かった。実際にはそんなにやわではないはずだが、それでも。自分とはあまりに体格が違いすぎる。慎重に擦って、泡を流してやった。
先に湯船に入るように促すと、ライトはのろのろと手を伸ばして、バスタブに触れた。水位を確認して、慎重に入っていく。それを見ながら、セブンは眉を寄せた。
日本人として生まれたからには、入浴はライフワークのようなものだ。しかし眼が見えない状態で、と考えると、恐ろしい。シャンプーをする間、眼を閉じるだけでも怖いというのに。まして自ら体を湯に沈めるのは、かなり勇気が要る。ライトもそれが理由で、普段はシャワーですましているらしい。
セブンはしばらくライトの事を見ていたが、やがて彼が湯船でくつろぎ始めるのを確認すると、自分も体を洗う事にした。肉体労働をした後だから、入りたかったのは確かで、セブンは大雑把に体を擦り、髪を洗う。ライトほど伸びていないので、洗うのはすぐだ。
豪快だねえ、とライトの声。一通り流し終わって湯船を見ると、随分湯が減っていた。「足すか?」と言うと、「とりあえず入りなよ」と返事。
「……お前なあ」
「何?」
「何って……なんか、疑問は無ぇのか? 大の男が、そんな狭い湯船に、二人でってよ……」
「僕は構わないけれど。セブンが嫌なら、僕は出るよ」
まだ入っていたいけど、と続く気がした。セブンはワシワシと頭を掻いて、「端に寄れ」と言う。ライトは体操座りにような姿勢になって、セブンの入るスペースを作った。セブンには小さく見えるが、それでも結構な大きさの湯船ではある。セブンがゆっくりと浸かると、湯はライトの胸近くまで押し上げられた。
「わあセブン、これなら足し湯は要らないね」
「……うるせぇ」
「気にする事は無いよ、アルキメデスの定理によれば、嵩が増す量は体積に依存するんだ。だから湯がここまで上がったからといって、セブンが太っているという事は断言出来ないわけだからね」
「黙ってろ」
相変わらず一言どころか補足まで多い。セブンは湯船の中で姿勢を直して、窮屈でない程度に体を伸ばすと、ため息を吐いた。やはり風呂はいい。シャワーなどよりはよほど。
ふとライトに腕が触れた。悪い、と避けると、いいよ、と返事。
「他の人がどうかは知らないけど、僕は誰かに触れている方が、落ち着くしね」
「そんなもんか?」
「うん。ここは安全なんだなって、思うからね」
セブンはしばらく考えて、避けた腕を元に戻した。またライトの体に触れる。ライトは確かに嫌な顔もせず、じっとしていた。
静かな時間が流れた。ちゃぷん、と時折湯が音を立てる。何処からか水滴の落ちる音。セブンは眼を閉じてそれを聞いてみた。そうして意識してみると、風呂場というのは随分不気味な場所でもある。そこかしこで何か音がした。何かぼんやりとした湯気の空気が、無いはずの気配を作り出す。眼を開けても、ライト以外に誰も居ないにも関わらず、だ。
しばらくすると、ライトに触れている感覚が、確かにありがたく感じ始めた。誰かが一緒にいる、という事は、とても大切なことなのだろうな、と思う。目が見えない以上、触れるか、言葉を交わすかしないと確認できないのだから、きっと辛いだろう。
「セブン」
「ん?」
「覚えてる? あの時の事」
「ん……どの時の事だ?」
「セブンが僕を抱え上げた時の事」
セブンは眉を寄せて、ライトの顔を見た。彼は僅かに微笑んでいる。
「僕はね、あの時嬉しかったんだ」
「嬉しかった?」
「うん。とてもね」
ライトはそれからのんびりと彼の気持ちを語り始めた。彼は幼い頃に(具体的には13歳の時)障害を負った。それから二年後にあのゲームに参加したわけで、今ほど自由には動けなかった。それでも、家族に心配をかけないよう、ライトはいつでも気を張りつめて平気だと言う顔をしていたし、極力誰の手も借りようとしなかった。
「そんなだから、だろうね。セブンが問答無用で抱き上げてくれた時に、すごく安心したんだ。頑張らなくてもいいんだ、ってね。この人は助けてくれる、守ってくれるって……僕はずっと気を張って生きていたから、だからなんだろうね、救われたような気がしたよ。甘えてもいいんだって、そう思えた」
「……」
「だからセブンにはこうして甘えてしまうんだ。セブンには迷惑かもしれないけど……でもセブンはきっと、受け入れてくれるような気もするし。僕にとってあのゲームは色んな意味で転機だったと思うよ。今の僕からじゃ想像つかないと思うけど、あの頃の僕はどちらかというと真面目で物静かな少年だったわけだし……」
「そりゃあお前に悪影響を与えちまったって事だな」
「そんな事はないよ。あの頃は生きていても楽しくなかったし。毎日が苦行みたいなものだったからね。セブンは知らないだろうけど、あのゲーム中もかなり揉めたんだ。特に葵と僕とノナがね。年長だったから、意見もぶつかったし……僕は葵に疑われてたし。言いたい事も上手く言えないような子供だったから……」
それで、あのゲームの一件でふっきれて、こうなったって事か? ……やっぱり、手放しで喜べる事じゃねぇな。セブンがそう思っていると、ライトが「ありがとう」と言う。
「何が」
「あの時セブンが助けてくれなかったら、きっと間に合わなかった。だから感謝しているんだ。聞こえてなかったみたいだから、もう一度言おうと思って」
「……聞こえてないって、何が?」
「……いや、いいんだ。要するにね、僕はセブンの事が好きだよ」
にっこり笑って言うものだから、セブンは「はいはい」と真面目に受け取らなかった。ライトもそれでよかったらしい。微笑んだまま、それ以上何も言わなかった。
+++
浦崎さんに「ニルスの義手はどうなってるんだろうか」聞かれたので
クシャナパワーで動いてるんじゃない? と返事しておいたのですが
皆さんはどう思われますか。
果てしなくいちゃいちゃしてますが、次もただいちゃいちゃするだけで
終わりそうです
人には人として出来る事をする権利が有り、喜びが有る。普通に生活していると判らないが、この世には少しの事でスムーズに出来なくなる事が溢れている。セブンも昔は荒っぽい仕事をしていたから、何度か入院を余儀なくされて、色々と嫌な思いをした。だから、出来る事が有るという喜びを理解している。
ただ歩けるというだけで、幸せだと感じる者も居る。ただ自分で何か出来たというだけで、喜ぶ者も居る。逆に言えば、それを取り上げられたら傷つく者も居るという事だ。足が遅いから車椅子に乗せる。辛そうだからオムツを履かせる。重そうだから荷物を持ってやる。そうした行為が、相手を傷つける可能性が有る事を知っている。だから、難しい。
まだ相手が「助けて欲しい」と言ってくれれば、楽だが。それもまた難しい。だからセブンは、ハンデの有る者と接する時、極力側で、ただ見守る。助けを求めているように見えたら、すぐ手を差し出せるように。あるいはそれが相手の自尊心を傷つけると判っていても、相手の為に必要な手助けをするために。
あの時、俺が抱き上げた事で、ライトは傷ついたんじゃあないか。セブンはそう思うから、ライトに関しては、殊更慎重になっている。しかしだからといって離れるわけにもいかない。セブンは文句を言いながらも、ライトの入浴に付き合う事にした。
ライトの体は相変わらず細くて、今にも折れそうだ。入浴する時には義手も外してしまうから、見ているだけで助けたくなってしまう。セブンはぐっと堪えて、とりあえずライトの腰にタオルを巻いてやった。見えないというのは、難儀なものだ。
ライトは酷く遅かったが、しかし確実に体を洗ったし、髪も洗った。そうして自分で出来ている間は、手を出さないようにした。背中は少し苦労していたので、流してやろうか、と声をかける。お願いするよ、と返事。
セブンも一緒に入りなよ、としきりに促されたから、セブンも服を脱いで、腰にタオルを巻いている。ライトの背中を擦ってやったが、それだけで折れそうで、怖かった。実際にはそんなにやわではないはずだが、それでも。自分とはあまりに体格が違いすぎる。慎重に擦って、泡を流してやった。
先に湯船に入るように促すと、ライトはのろのろと手を伸ばして、バスタブに触れた。水位を確認して、慎重に入っていく。それを見ながら、セブンは眉を寄せた。
日本人として生まれたからには、入浴はライフワークのようなものだ。しかし眼が見えない状態で、と考えると、恐ろしい。シャンプーをする間、眼を閉じるだけでも怖いというのに。まして自ら体を湯に沈めるのは、かなり勇気が要る。ライトもそれが理由で、普段はシャワーですましているらしい。
セブンはしばらくライトの事を見ていたが、やがて彼が湯船でくつろぎ始めるのを確認すると、自分も体を洗う事にした。肉体労働をした後だから、入りたかったのは確かで、セブンは大雑把に体を擦り、髪を洗う。ライトほど伸びていないので、洗うのはすぐだ。
豪快だねえ、とライトの声。一通り流し終わって湯船を見ると、随分湯が減っていた。「足すか?」と言うと、「とりあえず入りなよ」と返事。
「……お前なあ」
「何?」
「何って……なんか、疑問は無ぇのか? 大の男が、そんな狭い湯船に、二人でってよ……」
「僕は構わないけれど。セブンが嫌なら、僕は出るよ」
まだ入っていたいけど、と続く気がした。セブンはワシワシと頭を掻いて、「端に寄れ」と言う。ライトは体操座りにような姿勢になって、セブンの入るスペースを作った。セブンには小さく見えるが、それでも結構な大きさの湯船ではある。セブンがゆっくりと浸かると、湯はライトの胸近くまで押し上げられた。
「わあセブン、これなら足し湯は要らないね」
「……うるせぇ」
「気にする事は無いよ、アルキメデスの定理によれば、嵩が増す量は体積に依存するんだ。だから湯がここまで上がったからといって、セブンが太っているという事は断言出来ないわけだからね」
「黙ってろ」
相変わらず一言どころか補足まで多い。セブンは湯船の中で姿勢を直して、窮屈でない程度に体を伸ばすと、ため息を吐いた。やはり風呂はいい。シャワーなどよりはよほど。
ふとライトに腕が触れた。悪い、と避けると、いいよ、と返事。
「他の人がどうかは知らないけど、僕は誰かに触れている方が、落ち着くしね」
「そんなもんか?」
「うん。ここは安全なんだなって、思うからね」
セブンはしばらく考えて、避けた腕を元に戻した。またライトの体に触れる。ライトは確かに嫌な顔もせず、じっとしていた。
静かな時間が流れた。ちゃぷん、と時折湯が音を立てる。何処からか水滴の落ちる音。セブンは眼を閉じてそれを聞いてみた。そうして意識してみると、風呂場というのは随分不気味な場所でもある。そこかしこで何か音がした。何かぼんやりとした湯気の空気が、無いはずの気配を作り出す。眼を開けても、ライト以外に誰も居ないにも関わらず、だ。
しばらくすると、ライトに触れている感覚が、確かにありがたく感じ始めた。誰かが一緒にいる、という事は、とても大切なことなのだろうな、と思う。目が見えない以上、触れるか、言葉を交わすかしないと確認できないのだから、きっと辛いだろう。
「セブン」
「ん?」
「覚えてる? あの時の事」
「ん……どの時の事だ?」
「セブンが僕を抱え上げた時の事」
セブンは眉を寄せて、ライトの顔を見た。彼は僅かに微笑んでいる。
「僕はね、あの時嬉しかったんだ」
「嬉しかった?」
「うん。とてもね」
ライトはそれからのんびりと彼の気持ちを語り始めた。彼は幼い頃に(具体的には13歳の時)障害を負った。それから二年後にあのゲームに参加したわけで、今ほど自由には動けなかった。それでも、家族に心配をかけないよう、ライトはいつでも気を張りつめて平気だと言う顔をしていたし、極力誰の手も借りようとしなかった。
「そんなだから、だろうね。セブンが問答無用で抱き上げてくれた時に、すごく安心したんだ。頑張らなくてもいいんだ、ってね。この人は助けてくれる、守ってくれるって……僕はずっと気を張って生きていたから、だからなんだろうね、救われたような気がしたよ。甘えてもいいんだって、そう思えた」
「……」
「だからセブンにはこうして甘えてしまうんだ。セブンには迷惑かもしれないけど……でもセブンはきっと、受け入れてくれるような気もするし。僕にとってあのゲームは色んな意味で転機だったと思うよ。今の僕からじゃ想像つかないと思うけど、あの頃の僕はどちらかというと真面目で物静かな少年だったわけだし……」
「そりゃあお前に悪影響を与えちまったって事だな」
「そんな事はないよ。あの頃は生きていても楽しくなかったし。毎日が苦行みたいなものだったからね。セブンは知らないだろうけど、あのゲーム中もかなり揉めたんだ。特に葵と僕とノナがね。年長だったから、意見もぶつかったし……僕は葵に疑われてたし。言いたい事も上手く言えないような子供だったから……」
それで、あのゲームの一件でふっきれて、こうなったって事か? ……やっぱり、手放しで喜べる事じゃねぇな。セブンがそう思っていると、ライトが「ありがとう」と言う。
「何が」
「あの時セブンが助けてくれなかったら、きっと間に合わなかった。だから感謝しているんだ。聞こえてなかったみたいだから、もう一度言おうと思って」
「……聞こえてないって、何が?」
「……いや、いいんだ。要するにね、僕はセブンの事が好きだよ」
にっこり笑って言うものだから、セブンは「はいはい」と真面目に受け取らなかった。ライトもそれでよかったらしい。微笑んだまま、それ以上何も言わなかった。
+++
浦崎さんに「ニルスの義手はどうなってるんだろうか」聞かれたので
クシャナパワーで動いてるんじゃない? と返事しておいたのですが
皆さんはどう思われますか。
果てしなくいちゃいちゃしてますが、次もただいちゃいちゃするだけで
終わりそうです
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