やっとオリジンが規定枚数に届いたので安心しました……
いやまだ後一ヶ月みっちりお付き合いしなきゃいけないんですけどね
投稿する頃にはもう見たくもなくなっているもんです
封筒に入れて出した時にはどうにでもなれバカヤロウって気分です
でも7月になるとまた胃が痛い思いをするんでしょうね
という事でガチの8 短めで
いやまだ後一ヶ月みっちりお付き合いしなきゃいけないんですけどね
投稿する頃にはもう見たくもなくなっているもんです
封筒に入れて出した時にはどうにでもなれバカヤロウって気分です
でも7月になるとまた胃が痛い思いをするんでしょうね
という事でガチの8 短めで
毛利が、俺と同じ、養子? 親や兄弟と血が繋がっていない? よそのこ? あんなに、過保護なぐらい愛されてる毛利が?
まさか!
眠る元就の横で、元親は悶々と考えている。元就は疲れ果てたのやら安心したのやら、ぐっすりと深い眠りに落ちている。裸の彼を抱き寄せたまま、元親は何故だか寒くて眠れない。
毛利が、俺と同じ? ありえねえ。何かの間違いなんだ。もしかしたら毛利は、嘘を言っているのかもしれねぇ。それか、何か勘違いしているんだ。きっとそうだ。
一方で元親は冷静に事実を受け止めようともしている。そんな嘘を吐いても仕方ない。毛利の言っている事は本当で、毛利家の血筋ではないのだろう――自分と違い、最初から他人の子を愛する目的で家に入り、そして今も変わらず愛されている。妥協の末に実子を得てしまい、扱いに困る事になった自分のような存在とは違うのだ。
何十分もそんな事をぐるぐる考え続け、しまいに元親は何もかも諦めてしまった。考えて判る事なら苦労はしない。毛利家の人々がどういうつもりで、元就がどういうつもりで生き、接し、愛しているのかは、本人達にしかわからないのだ。きっと。
聞いてみよう。――いや、聞けるかそんな事。
元親はやはり眠れなかった。
数日後、元就からメールが入った。手術は無事成功したそうだ。良かったな、と返信して、元親はそれからしばらく元就と会わなかった。
その日、店に興元がやって来た。
「やぁ、長曾我部君。今日はうんとラフなのが欲しいんだけど」
店に入って来るなりのん気にそう言った興元に、元親は溜息を吐いた。
「お兄さん……」
「だから俺は君のお兄さんじゃないし、」
「親父さんは、もう良いんですか?」
問うと、興元は一瞬きょとんとして、それから「あぁ」と大きく頷く。
「元就に聞いたんだな。うん、親父はもう大丈夫。ピンピンしてるよ。いや医学の進歩ってすごいよなぁ、ついこの間までガンなんて言われたら、もう覚悟を決めないといけないような時代だったのにさぁ」
「……あの、少し、いいですか」
「ん?」
上機嫌に話す興元に、元親は恐る恐る切り出した。
「……毛利と……血が繋がっていないって、本当、ですか?」
「うん」
元親は勇気を振り絞って切り出したのに、興元のほうはアッサリと頷いて、近くに有った椅子に腰掛ける。
「元就から聞いたんだな。まぁ意外がられるけどね。顔が似てるってんで……」
「本当、なんですか……」
「なに。本当だったら何か困るのか?」
「……」
元親はしばらく考えてから、のろのろと切り出した。自分も元就と同じ養子で、けれど元就はそうとは思えないほど愛されていて、そう、境遇には少し違いが有り、元就は次男だが自分は長男だという事を説明した。元就ほど素直に家族を愛せない事はおかしいだろうか、と。
興元は時折相槌を打ちながら、元親の話を聞き、そしておもむろに口を開いた。
「まぁ君と元就では、立場が違うしなぁ。本人に聞くのが早いと思うけど、……とりあえず俺に言える事はねぇ、長曾我部君。うちにもちゃんと区別は有ったよ? 元就は気付いているか知らないけど……」
「区別……」
「うん。区別、ね。俺は長男だから家督を相続するのは当然っちゃあ当然だ。でも……君には悪いけど、仮に俺が次男で、養子の元就が長男だったら、当然揉め事は起こったろうしね。うちが上手く言ってるのは、裕福で、ついでに元就が常に一歩引いてるからだ。もしその関係が少しでも狂えば、後はもうダメだと思うよ」
「……」
「で、だから君の家とは事情が違う。元就があぁだからって、君が後ろめたく思う必要は無いと思うよ」
興元はそう言って、一つ溜息を吐いた。その意味を元親は判らず、不躾と判って居て尋ねる。
「じゃあ、……お兄さん達は、元就に上っ面で接してるって事ですか?」
「んー……」
興元は特に気分を害したような様子も無く、ただ微笑んで言う。
「少なくとも俺は心から、元就を実の弟として愛しているよ? 親戚とか、親父や、杉がどう思ってるかは知らないけどね。俺は仮に相続争いとかが起こったら、絶対に家督は譲らない。それは利権云々の話じゃなくて、アイツに何も重い物を与えたくないんだ。自由に、気楽に、ついでに幸せになって欲しい。それだけをアイツに与えたいんだ。そのために俺はなんでもするし、そのためにも俺は出来る息子で、出来る男で、出来る社長で居なけりゃならない。それで、元就を守ってやる。……だから俺は別に上っ面だけで接してるわけじゃないなぁ」
「……お兄さんは、毛利の事、すごく愛してるんですね」
「そうかなぁ。まあ過保護だとは良く言われるけど、俺がしちまった事に比べたら、過保護なぐらいでちょうどいいと思うし……」
「……?」
「あ、こっちの話」
興元はアハハと笑って、そして僅かに俯く。
「……元就がうちに来た時、俺は八歳だった。六つの時に母が死んでね。もう兄弟は増えないんだって思って落胆していたから、元就が来てくれて本当に嬉しかった。まだアイツは二歳で、こんな小さくてさ。……訳が判ってないんだろうけど、抱き上げたら、笑ってくれてさ。すごく可愛くて、柔らかくて、愛しくて、……守ろうと思ったんだ。一生、俺の弟として、誰がなんと言おうと、愛していこうって」
他人には理解出来ないかもしれないけど、それが俺の気持ちなんだ。
興元の声には迷いが無い。だから元親も、それが彼の本心なのだろうと思った。彼は血がつながっていなくても、弟を愛し守ると決めた。ただそれだけなのだ。難しいことなど一つも無い。たったそれだけでも、救われる生は有る。
元親は興元にプライベートに踏み込んだ事を謝罪したが、やはり興元は気分を害した様子ではなかった。Tシャツやパーカーなどを選んで興元に手渡しながら、元親は静かに決意した。
元就にも、本当の事を話して、そして、どう考えているのか聞いてみよう、と。
+++
興元には前世の記憶が有るみたい
自分がダメやろうだったばかりに元就を大変なめに合わせたと知ってるみたい
まさか!
眠る元就の横で、元親は悶々と考えている。元就は疲れ果てたのやら安心したのやら、ぐっすりと深い眠りに落ちている。裸の彼を抱き寄せたまま、元親は何故だか寒くて眠れない。
毛利が、俺と同じ? ありえねえ。何かの間違いなんだ。もしかしたら毛利は、嘘を言っているのかもしれねぇ。それか、何か勘違いしているんだ。きっとそうだ。
一方で元親は冷静に事実を受け止めようともしている。そんな嘘を吐いても仕方ない。毛利の言っている事は本当で、毛利家の血筋ではないのだろう――自分と違い、最初から他人の子を愛する目的で家に入り、そして今も変わらず愛されている。妥協の末に実子を得てしまい、扱いに困る事になった自分のような存在とは違うのだ。
何十分もそんな事をぐるぐる考え続け、しまいに元親は何もかも諦めてしまった。考えて判る事なら苦労はしない。毛利家の人々がどういうつもりで、元就がどういうつもりで生き、接し、愛しているのかは、本人達にしかわからないのだ。きっと。
聞いてみよう。――いや、聞けるかそんな事。
元親はやはり眠れなかった。
数日後、元就からメールが入った。手術は無事成功したそうだ。良かったな、と返信して、元親はそれからしばらく元就と会わなかった。
その日、店に興元がやって来た。
「やぁ、長曾我部君。今日はうんとラフなのが欲しいんだけど」
店に入って来るなりのん気にそう言った興元に、元親は溜息を吐いた。
「お兄さん……」
「だから俺は君のお兄さんじゃないし、」
「親父さんは、もう良いんですか?」
問うと、興元は一瞬きょとんとして、それから「あぁ」と大きく頷く。
「元就に聞いたんだな。うん、親父はもう大丈夫。ピンピンしてるよ。いや医学の進歩ってすごいよなぁ、ついこの間までガンなんて言われたら、もう覚悟を決めないといけないような時代だったのにさぁ」
「……あの、少し、いいですか」
「ん?」
上機嫌に話す興元に、元親は恐る恐る切り出した。
「……毛利と……血が繋がっていないって、本当、ですか?」
「うん」
元親は勇気を振り絞って切り出したのに、興元のほうはアッサリと頷いて、近くに有った椅子に腰掛ける。
「元就から聞いたんだな。まぁ意外がられるけどね。顔が似てるってんで……」
「本当、なんですか……」
「なに。本当だったら何か困るのか?」
「……」
元親はしばらく考えてから、のろのろと切り出した。自分も元就と同じ養子で、けれど元就はそうとは思えないほど愛されていて、そう、境遇には少し違いが有り、元就は次男だが自分は長男だという事を説明した。元就ほど素直に家族を愛せない事はおかしいだろうか、と。
興元は時折相槌を打ちながら、元親の話を聞き、そしておもむろに口を開いた。
「まぁ君と元就では、立場が違うしなぁ。本人に聞くのが早いと思うけど、……とりあえず俺に言える事はねぇ、長曾我部君。うちにもちゃんと区別は有ったよ? 元就は気付いているか知らないけど……」
「区別……」
「うん。区別、ね。俺は長男だから家督を相続するのは当然っちゃあ当然だ。でも……君には悪いけど、仮に俺が次男で、養子の元就が長男だったら、当然揉め事は起こったろうしね。うちが上手く言ってるのは、裕福で、ついでに元就が常に一歩引いてるからだ。もしその関係が少しでも狂えば、後はもうダメだと思うよ」
「……」
「で、だから君の家とは事情が違う。元就があぁだからって、君が後ろめたく思う必要は無いと思うよ」
興元はそう言って、一つ溜息を吐いた。その意味を元親は判らず、不躾と判って居て尋ねる。
「じゃあ、……お兄さん達は、元就に上っ面で接してるって事ですか?」
「んー……」
興元は特に気分を害したような様子も無く、ただ微笑んで言う。
「少なくとも俺は心から、元就を実の弟として愛しているよ? 親戚とか、親父や、杉がどう思ってるかは知らないけどね。俺は仮に相続争いとかが起こったら、絶対に家督は譲らない。それは利権云々の話じゃなくて、アイツに何も重い物を与えたくないんだ。自由に、気楽に、ついでに幸せになって欲しい。それだけをアイツに与えたいんだ。そのために俺はなんでもするし、そのためにも俺は出来る息子で、出来る男で、出来る社長で居なけりゃならない。それで、元就を守ってやる。……だから俺は別に上っ面だけで接してるわけじゃないなぁ」
「……お兄さんは、毛利の事、すごく愛してるんですね」
「そうかなぁ。まあ過保護だとは良く言われるけど、俺がしちまった事に比べたら、過保護なぐらいでちょうどいいと思うし……」
「……?」
「あ、こっちの話」
興元はアハハと笑って、そして僅かに俯く。
「……元就がうちに来た時、俺は八歳だった。六つの時に母が死んでね。もう兄弟は増えないんだって思って落胆していたから、元就が来てくれて本当に嬉しかった。まだアイツは二歳で、こんな小さくてさ。……訳が判ってないんだろうけど、抱き上げたら、笑ってくれてさ。すごく可愛くて、柔らかくて、愛しくて、……守ろうと思ったんだ。一生、俺の弟として、誰がなんと言おうと、愛していこうって」
他人には理解出来ないかもしれないけど、それが俺の気持ちなんだ。
興元の声には迷いが無い。だから元親も、それが彼の本心なのだろうと思った。彼は血がつながっていなくても、弟を愛し守ると決めた。ただそれだけなのだ。難しいことなど一つも無い。たったそれだけでも、救われる生は有る。
元親は興元にプライベートに踏み込んだ事を謝罪したが、やはり興元は気分を害した様子ではなかった。Tシャツやパーカーなどを選んで興元に手渡しながら、元親は静かに決意した。
元就にも、本当の事を話して、そして、どう考えているのか聞いてみよう、と。
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興元には前世の記憶が有るみたい
自分がダメやろうだったばかりに元就を大変なめに合わせたと知ってるみたい
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