お久しぶりです。
久しぶりに来て、新作って、岱覇ですw
無双6の 馬岱と夏侯覇で 萌え萌えしているものの 最初のちょっとだけ。
まだまだ考え中なので、これがオープニングとも限りませんが
ちょっとした小話で。
以下、本文
久しぶりに来て、新作って、岱覇ですw
無双6の 馬岱と夏侯覇で 萌え萌えしているものの 最初のちょっとだけ。
まだまだ考え中なので、これがオープニングとも限りませんが
ちょっとした小話で。
以下、本文
「もぉ~、若ってば、外で待っててって言ったのに」
温かい肉まんを袋に詰め、抱えたまま馬岱は溜息を吐いた。饅頭屋の前で別れた筈の、従兄の姿が無い。尤も、そうした事は珍しい事でも無かったので、馬岱は仕方なく、のろのろと彼の姿を探し始めた。
少々愚直な程に、正義を愛する従兄は、とにかく曲がった事を許せないというか、つまらない事にも顔をつっこんで引っかき回すところが有る。困った事で、本当の悪事の類から子供同士の喧嘩まで何とかしようと走り回るのだから、すぐ居なくなって、かつ容易には見つけられない事もしばしばだった。
「折角温かいの、食べようと思ってたのにねえ」
のんびりと従兄の姿を探しながら歩く。町は小さかったが、それなりに賑わいも有る。劉備が倒れて以来、この国はそれなりに静かにしていたから、少しは国力も戻って来ているのかもしれない。笑顔の無い場所は、もう町ではないと馬岱は思っているから、この賑わいが少々喜ばしかった。
と。
「――?」
川べりに、ふと人影。それが従兄の姿ではなかったから、馬岱は一度通り過ぎそうになった。が、視線を戻す。小柄の青年。亜麻色の髪。まだ年若くさえ見える横顔。
(夏侯将軍、っていったっけねぇ)
つい最近、魏より亡命してきた青年だ。まだ挨拶はしていないから、恐らく向こうはこちらを知らないだろう。ただ馬岱の方は、しばしば彼を眼にしていたし、また彼に関わる話も多く耳にしていた。
彼の父である夏侯淵は、蜀の将、黄忠に討たれた。それと知っていて、蜀に逃げてきた事、そしてそのまま将軍となった事を、良くは思わない者も当然居た。彼がどのように言われているか、馬岱はよく知っている。良いように言われている事のほうが稀だった。
その夏侯将軍――夏侯覇が、川を見つめて、少々暗い顔をしている。馬岱は彼がいつもにこやかに笑っているのを知っていたから、「ああ」と少し納得した。彼はきっと、耐えていたのだろう、と。
今は脱いでいるが、彼は不釣り合いにも見える鎧兜に身を包んでいた。きっとそれより重い重圧が、かの国でも、この国でもかかっているのだろう。そう考えると、馬岱は自然と、彼に歩み寄っていた。
「ねぇ君、どうしちゃったの? 暗い顔して。辛い事でも有ったのかい?」
素知らぬふりで、声をかける。夏侯覇は少し驚いたようだったが、嫌な顔もしなかったし、しかし笑んでもくれなかった。ただ、少し疲れた様な表情を浮かべている。
(そんな顔して――)
彼の事を少々不憫に思ったのは、間違いない。馬岱は微笑んだまま、いつもの調子で彼に語りかけた。
「若い子が元気出さないと、他の誰が笑えるっていうんだい? ほら、お兄さんの肉まんを一つ君にあげよう! 買ったばかりのホクホクだよ。ここのお店のはね、とっても美味しいんだ。食べたらきっと元気が出るよ。ほら」
そう言って肉まんを差し出す。それは従兄の分でもあったが、まあ多めに買ったのだから、余っていると言えば余っているし、それに温かいうちに食べなければ価値も下がる。夏侯覇は少々呆気に取られていたが、おずおずと肉まんを手に取った。
それでもまだ、肉まんと馬岱とを見比べていたから、「いいからいいから、召し上がれ」と促す。と、ようやく口に入れた。
もぐもぐ、と何度か噛んで、そして彼は自然と笑顔になった。ここの肉まんは、本当に旨いのだ。「ほうら、元気が出ただろう?」と言えば、夏侯覇は大きく頷いて、肉まんにがっついた。
あっという間に肉まんは無くなって、夏侯覇の表情からも影が消えた。その事を密かに喜んでいると、「おっちゃん、ありがとな」と夏侯覇。
「おっちゃん~? 俺まだ若いつもりだよ? せめてお兄さんと呼んでおくれよ」
「いやいやいや、おっちゃんは、おっちゃんだよ。……ほんとに、ありがと。元気出たよ。このお礼はさ、いつかすっから」
「気にしなくていいよ。俺はね、若い子には元気で居てほしいだけなのよ」
「いやー……またどっかで会ったらさ、そん時はお礼すっから。そうだ、今度は俺が肉まんおごる、とかさ」
その言葉に笑って「そいつは楽しみだね」と答え、馬岱はその場を去る事にした。「ありがとな!」と繰り返す青年に手を振って、馬岱は改めて従兄を探し歩きながら、思う。
まだ、おっちゃんなんて年じゃないつもりなんだけどねぇ。
小さく溜息を吐いて、馬岱は手の中の袋に眼を移す。湯気を上げる肉まんを取って、そのまま口に入れた。自然と笑みがこぼれて、いい気分になる。
やっぱり、笑顔が一番だよねえ。
そうして、二人は出会った。
++
実はまだ晋ストーリークリアしてない。
温かい肉まんを袋に詰め、抱えたまま馬岱は溜息を吐いた。饅頭屋の前で別れた筈の、従兄の姿が無い。尤も、そうした事は珍しい事でも無かったので、馬岱は仕方なく、のろのろと彼の姿を探し始めた。
少々愚直な程に、正義を愛する従兄は、とにかく曲がった事を許せないというか、つまらない事にも顔をつっこんで引っかき回すところが有る。困った事で、本当の悪事の類から子供同士の喧嘩まで何とかしようと走り回るのだから、すぐ居なくなって、かつ容易には見つけられない事もしばしばだった。
「折角温かいの、食べようと思ってたのにねえ」
のんびりと従兄の姿を探しながら歩く。町は小さかったが、それなりに賑わいも有る。劉備が倒れて以来、この国はそれなりに静かにしていたから、少しは国力も戻って来ているのかもしれない。笑顔の無い場所は、もう町ではないと馬岱は思っているから、この賑わいが少々喜ばしかった。
と。
「――?」
川べりに、ふと人影。それが従兄の姿ではなかったから、馬岱は一度通り過ぎそうになった。が、視線を戻す。小柄の青年。亜麻色の髪。まだ年若くさえ見える横顔。
(夏侯将軍、っていったっけねぇ)
つい最近、魏より亡命してきた青年だ。まだ挨拶はしていないから、恐らく向こうはこちらを知らないだろう。ただ馬岱の方は、しばしば彼を眼にしていたし、また彼に関わる話も多く耳にしていた。
彼の父である夏侯淵は、蜀の将、黄忠に討たれた。それと知っていて、蜀に逃げてきた事、そしてそのまま将軍となった事を、良くは思わない者も当然居た。彼がどのように言われているか、馬岱はよく知っている。良いように言われている事のほうが稀だった。
その夏侯将軍――夏侯覇が、川を見つめて、少々暗い顔をしている。馬岱は彼がいつもにこやかに笑っているのを知っていたから、「ああ」と少し納得した。彼はきっと、耐えていたのだろう、と。
今は脱いでいるが、彼は不釣り合いにも見える鎧兜に身を包んでいた。きっとそれより重い重圧が、かの国でも、この国でもかかっているのだろう。そう考えると、馬岱は自然と、彼に歩み寄っていた。
「ねぇ君、どうしちゃったの? 暗い顔して。辛い事でも有ったのかい?」
素知らぬふりで、声をかける。夏侯覇は少し驚いたようだったが、嫌な顔もしなかったし、しかし笑んでもくれなかった。ただ、少し疲れた様な表情を浮かべている。
(そんな顔して――)
彼の事を少々不憫に思ったのは、間違いない。馬岱は微笑んだまま、いつもの調子で彼に語りかけた。
「若い子が元気出さないと、他の誰が笑えるっていうんだい? ほら、お兄さんの肉まんを一つ君にあげよう! 買ったばかりのホクホクだよ。ここのお店のはね、とっても美味しいんだ。食べたらきっと元気が出るよ。ほら」
そう言って肉まんを差し出す。それは従兄の分でもあったが、まあ多めに買ったのだから、余っていると言えば余っているし、それに温かいうちに食べなければ価値も下がる。夏侯覇は少々呆気に取られていたが、おずおずと肉まんを手に取った。
それでもまだ、肉まんと馬岱とを見比べていたから、「いいからいいから、召し上がれ」と促す。と、ようやく口に入れた。
もぐもぐ、と何度か噛んで、そして彼は自然と笑顔になった。ここの肉まんは、本当に旨いのだ。「ほうら、元気が出ただろう?」と言えば、夏侯覇は大きく頷いて、肉まんにがっついた。
あっという間に肉まんは無くなって、夏侯覇の表情からも影が消えた。その事を密かに喜んでいると、「おっちゃん、ありがとな」と夏侯覇。
「おっちゃん~? 俺まだ若いつもりだよ? せめてお兄さんと呼んでおくれよ」
「いやいやいや、おっちゃんは、おっちゃんだよ。……ほんとに、ありがと。元気出たよ。このお礼はさ、いつかすっから」
「気にしなくていいよ。俺はね、若い子には元気で居てほしいだけなのよ」
「いやー……またどっかで会ったらさ、そん時はお礼すっから。そうだ、今度は俺が肉まんおごる、とかさ」
その言葉に笑って「そいつは楽しみだね」と答え、馬岱はその場を去る事にした。「ありがとな!」と繰り返す青年に手を振って、馬岱は改めて従兄を探し歩きながら、思う。
まだ、おっちゃんなんて年じゃないつもりなんだけどねぇ。
小さく溜息を吐いて、馬岱は手の中の袋に眼を移す。湯気を上げる肉まんを取って、そのまま口に入れた。自然と笑みがこぼれて、いい気分になる。
やっぱり、笑顔が一番だよねえ。
そうして、二人は出会った。
++
実はまだ晋ストーリークリアしてない。
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浦崎谺叉琉と美流=イワフジがてんやわんや。
二人とも変態。永遠の中二病。
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