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めでぃのくの日記
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2010-04-17 (Sat)
 あわわ、意外と好評のようでびっくりしつつ……
 やはり私の中での毛利萌えの原点は
 あの冷めきった顔を歪ませて苦しませて痛めつけてぼろぼろにしつつ
 殺さないという、これなんでしょうねー……
 ああいうクールなキャラの理性をずたずたに引き裂いてやりたい
 グロは怖いですが、鬼畜は好きです

 以下、ふらいんぐの続きちょっとだけ。エロにならなかった。
 仮タイトルは「むし」でした。
 

 毛利元就は豊臣の統べる世を耐え忍んでいた。その間に養った人材や国力は計り知れない。いつでも反旗を翻せるようにしていたのは、元就も同じだ。秀秋がした事と同じ。いつか、裏切るつもりでいたのだから、裏切られても仕方無い。

 天海はそういう事を秀秋にも言っていた。秀秋は天海の言葉に大いに勇気づけられ、自身を正当化する事が出来た。哀れな男だ、と思う。ついに自分というものを持てなかった。いや、あるいは今まさにそうしているように、何か食べている時だけが、彼らしい時間なのかもしれない。なんと動物的、まさに虫。天海は主と仰いでやっている男の事を考えて、僅かに眉を寄せた。楽しくはない。

 それに比べて。眼の前の人物は美しい。透き通った冷徹さも、頭を垂れながらそっと爪を隠すそのしなやかさも、それでいて遠吠えをしない潔さも。幾年が過ぎても変わらない、その氷の面を被った美しい人が、ついにその爪を伸ばそうとした、その矢先に、それをもぎ取る快感! 天海は眼を細めて、元就を見下ろす。

「悔しいですよねえ、あんな愚図に後ろを取られて。見下ろされて。あの人は楽しみ方を知らない。だからきっと、酷い事をいっぱいしますよ。痛いでしょうねえ、辛いでしょうねえ……」

 くすくすと笑いながら。背を何度も撫でる。びくり、と元就の身が引きつる。それでも堪えているから、そっと傷口に爪を差し込むと、ぅぐ、と小さな呻き声。痛みに顔が歪んでいるのが見える。いつの間にやら、その額には汗が滲んでいた。随分と堪えているらしい。

「あの人は可愛がり方を知らない。だから簡単に殺してしまうかもしれません。でも安心して下さい、私が鳴き方を教えてあげます。そうしたら、彼だってすぐに満足して、貴方を殺すほどの事はしません。ねぇ、毛利殿。殺さないで楽しむ方法は幾らでも有るのですから。楽しみましょう。痛みを、熱を、渇きを、もっともっと……」

「……」

 元就は答えない。少し楽しんで、手を退ける。反応が無いのはやはりつまらない。血に染まった指や爪を眺めながら、さてどうやって鳴き方を教えようか、と思案していると。

 元就がふいに、言う。

「そなた、何の為に、未だ生きておる」

「……?」

「逝きそびれて、あのような小者に諂って、何がしたい。それがそなたの望みというわけでもあるまい。そなたの性癖はそんなものではない。我等の世界を狂わせることで、そなたは何を慰めようとしているのだ。下らぬ自慰行為に付き合わせるな。死にたければ一人で死ね。花ぐらいは手向けてやろう……っ」

 ぐり、と傷口に爪を押し込み、抉ってやった。元就は身を縮こまらせ、深く眉を寄せる。尚繰り返してやれば、う、ぐ、ぅう、と低いうめき声が漏れた。汗が額を伝っている。

「下らない事を言うものではありません。鳴けばいいのです。それだけでいい。貴方には私に何を言う権利も無い。まして貴方に憐れまれるほど、私は堕ちてはいません」

「は、はは……主を失い、信ずる者も、愛する者も失って、……自らも失い、顔も名も失い、……何もかも持っていないそなたが、堕ちていないと? そなたは憐れむべき男だ、名も無き者よ。しおらしく追って死ねばいいものを、それも出来ぬただの臆病な男、……っ、う、ぁ、ああ、っ」

 天海は冷たい表情で元就を見下ろし、傷口を指で弄ぶ。耐えられなくなったらしく、元就の喉から鳴き声が吐き出される。それでもまだ、足りない。足りない。足る筈がない。震える元就の身体が、縮まろうとするのを見て、天海は笑った。そうは言いながら、これはもはやただの芋虫だ。羽根をもがれた蝶の如きおぞましく無力な生き物。光秀はそっと懐に手をやり、小太刀を取り出した。

「貴方が万が一にも、死を選ばぬように。枷を付けておきましょう。貴方が長年、囚われていたそれを、今一度」

 横一線に裂かれた背中。光秀が弄んだせいで、血に汚れたそこに、刃を押しつける。

 参星は、毛利の家紋。それに囚われて、もがいた美しい人。それを奪われて、転がっている芋虫に、再び、その枷を。

 +++

 続くとしたら次から天海×毛利のエロ+痛いプレイみたいになると思うんですが
 それにしてもからすきって、牛とかにくくりつけて耕す道具だそうで
 なんだかああ、元就の人生って……と思います
 あくまで個人的な感覚の話

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