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めでぃのくの日記
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2009-12-17 (Thu)
 怒涛の勢いで色んな物書いたり妄想したり読んだりでなんかもう
 勉強一つも出来てないんだぜ


 以下、性生活支援センター松永の1
 何も言うまい

 毛利元就は悩んでいた。

 この会社ではそこそこの成績を上げ、評価されている。そこそこの大学を出て、そこそこの人生を送っているつもりだ。その普通さ加減にもあまり不満は感じなかった。

 けれど元就はある事に気づいてしまった。普通の人生、普通の生活、その中でふいに現れた普通ではない部分。

 早い話、元就は女と寝た事が無かった。

 性欲が無いわけではない。持て余す夜も有る。女と付き合わないわけでもない。極普通の女に告白され、付き合い始め、デートをし、食事をして、そしてベッドで何もしない。挙句に女が泣いて別れると言いだす。元就も仕方ないと諦めていたが、どうもおかしい。

 もしかして、自分は男としてダメなのではないか。

 そう思わなくもなくなっていた。もう何人も女性と付き合ったのに、一度だってしなかった。一度無理やり自分を鼓舞してみたが、どうにも出来ない。一緒にベッドに入って、そのまま寝てしまった。翌朝打たれた。

 元就は困っていたが、そのような恥ずかしい事を誰に相談できる訳もなく、のらくらと日々を過ごしていた。



 ある日、休憩中に缶コーヒーを飲んでいると、別部署の連中が何やら性的な話で盛り上がっている。幸いこの会社では男性の数が圧倒的に多いため、大声で話してもセクハラ問題にはならない。元就は窓から外を眺めながら、その会話に耳を傾けていた。

「だぁってさ、真田のだってもう成人間近なんだろぉ? そろそろ恋の一つや二つ、その先の一つや二つはこなしてるもんじゃないの?」

「馬鹿な事言わないでよ、真田の旦那なんてまだ少年誌だって恥ずかしがって買えやしないんだから。AVだって見れるかどうか。何しろ真っ赤になっちゃってさ、もう、破廉恥なー! とかって。俺様も心配してるんだけどさ、こればっかりはさ」

「ダメだってそんなんじゃあ、一生ドーテーでも文句言えないよ! そうだ、知り合いがさ、そういうの相談受けてんの。いや、怖い人だけどさ、良い人なんだよ、俺の友達も全然ダメだったんだけどさ、新たな世界に踏み出せたぐらいでさ。今度紹介してあげるよ、えーと確かクーポンマガジンに載ってたよ」

「え、そんなの載ってんの? 大丈夫なのそれ?」

 何やらガサガサと音がしている。件の冊子を開いているようだ。「ああ、有ったこれこれ……」などと言っていると、従業員は呼ばれてしまったらしい。「はーい」とそのまま二人して何処かに行ってしまった。元就はコーヒーを飲み干して、ゴミ箱に行くついでに、それをそっと見た。

 性生活支援センター松永、と書いてあった。





 性生活支援センターの存在自体は、あまり珍しい物ではない。

 お国が少子化対策等の一環で作り出した施設のなれの果てだ。男女の交わりが少なくなってしまい、セックスにも勉強や練習が必要な時代が来てしまった。ただその業務内容そのものが日本人に馴染まず、公の物は閑古鳥が鳴いているか、閉鎖になっているかどちらかだ。

 そのうち業務委託が始まると、各社一斉に様々な条件を出して顧客を集めた。基本的には性生活の相談、指導、専用の機械等による練習から始まり、違法なものであれば風俗店以外の何物でもなくなった。そうして淘汰粛清等有って、今ではようやくそれほど危険な物でなくなっている。

 元就もそういう施設が有るという事は知っていたから、その評判のいい店に相談しに行こう、と決めた。松永、という店を探せばいいのだ。

 休憩室から出る時、誰かがそのマガジンを回収している音がしたが、元就はあえて振り返らなかった。どうせ先ほどの軽そうな社員だろう、と。




 元就が辿り着いたのは、とある古びたビルだった。テナントも殆ど入っておらず、4階の「性生活センター松永」だけが看板を用意していた。元就は一瞬躊躇したが、そわそわとビルに入る。

 仕事が思ったより長引いて、すっかり夜も更けてしまっていた。街は薄暗く、ネオンしか照らし出さない景色の中では、顔の判別も難しい。仮に知り合いなどが居ても、人物を特定される事はないだろう。

 ビルに入るとすぐにエレベーターホールに着いた。人の気配は無い。エレベーターは4階で止まっていたので、ボタンを押して呼び出し、乗り込む。

 ややしてエレベーターの扉が開いた。オレンジの光で照らされた、カーペット敷きの廊下が有る。眼の前には窓だ。夜景がまぶしかった。エレベーターから降り、廊下をしばらく行くと、待合室のように長椅子がいくつか並んでいて、その前に「性生活支援センター松永」と書かれたパネルと、机と、そこに佇む若い男の姿を見つけた。

 歳はまだ20前後だろう。茶髪は前髪が妙に長く、顔は良く見えなかった。まぁこんな商売をしている人間なら、個人情報は出来る限り守りたいだろう、と元就は解釈した。多少怪しい人間でも仕方無い。

 元就はのろのろとそこに行く。机の上には「受付」と書いてあり、「初診」と書かれたカードの下に、質問書らしき物とボールペンが置いてあった。他にも「再診」と書かれた箱が置いてあったが、何も入ってはいなかった。

「……これを書けば、いいのか?」

 初診、の下の質問書を指差して尋ねると、受付の男はこくんと頷いた。元就はその不親切さに一瞬眉を寄せたが、仕方なく質問書に手を伸ばした。背に腹は変えられないのだ。

 質問の内容は、名前(仮名可)、来院理由を下記から選んで下さい、どうして当店を選びましたか、性経験は有りますか、などの物で、元就は困りながらもボールペンを動かした。時々、眼の前の青年が見ているのではないかと顔を上げたが、彼は何処を見ているのかさっぱり判らず、諦めて書きこみ続ける。

 仮名可と書いて有ったが、特に問題は無いだろうと毛利だけ書いた。来院理由はしばらく悩んで、性生活に悩んで、という項目を選ぶ。長々と悩みながらなんとか埋めて、元就はその紙を青年に手渡した。

 青年は全てが埋まっている事だけを確認して(とても短時間しか見ていなかった)真後ろのポストに放り込んだ。そして青年は首を動かして、椅子で座っているように促す。元就はますます不愉快になった。これほど無愛想な受付は初めてだ。今すぐ出て行きたいような気持になったが、やはりそういう訳にもいかず、我慢した。

 しばらくすると、受付の隣に有った扉が開いて、「毛利さん」と声をかけられた。「どうぞ」と続いたので、元就は慌てて立ち上がり、扉に向かう。

 中は病院の診察室と変わらない構造をしていた。ただ、診察道具のようなものは無くて、奥にやたら大きな本棚が置いてあり、しかもいかがわしいタイトルの本ばかりが並んでいた。元就は早くも帰りたくなったが、おずおずと診察用と思わしき丸椅子に腰かける。

 机に向かった白衣の中年男性は、先ほど元就が書いた質問書を見ながら、「卿は……毛利さんと呼べばいいかな」と尋ねてくる。「別に毛利でもいい」と咄嗟に答えると、「そうかね」と2、3頷いて、それからこちらを向いてきた。胸には「松永久秀」と書かれていた。

「さっそく診察を始めよう。卿は……性生活に悩みが有るようだが。具体的な話をしてもらいたい。経験は無いようだが……?」

「あ、いや、その……」

 いきなり本題に入られて、元就は困惑した。何から話すべきか、と悩んでいるうちに、久秀は「ふむ」と頷いてさらに質問を重ねてくる。

「経験が無くて、性生活に悩んでいるという事は、卿のものは機能しているのかね?」

「は……?」

「だから、使い物にはなるのかと聞いている」

 元就はしばらく何を言われているのか考えて、それから「ば、馬鹿にするな!」と声を荒げた。

「け、経験が無いからと言って、そのような!」

「では、使う事は出来るのだね?」

「何度も言わせるな!」

「いやなに、こんな所に来てまで見栄を張る連中も居てね。もしそれが病気なら、まず相談に乗るより検査をしたほうが早いからね。しかし卿はそうではないようだ。なら話は早い。卿は何を悩んでいるのかね?」

「そ、……それ、が……」

 元就は長い時間をかけて、たどたどしく、女性と付き合っても、性的関係を持てないという事を久秀に伝えた。その間彼は黙って話を聞いて、時折机の上から何か書類のようなものを出して見たり、何かを書いたりしていた。少々不愉快だったが、まぁ相手は専門家なのだし……と元就は自分に言い聞かせて、また我慢した。

「ふむ。つまり卿は、付き合っている女性を前にしても、性的興奮を覚えないという訳だ。しかし、卿のそれは機能している……ふむ、……ふむ、なるほど……なるほど……」

 久秀は何が判ったのか、興味深そうに頷いて、そして「端的に言おう」と口を開いた。

「卿の症状が何であるか、大方の想像はついた。問題は検証だ。まずは検査を行わなければならない。なに、私の想像通りなら、卿の身体にも心にも、何の問題も無いから心配しなくていい。そうだな……小太郎君、小太郎君」

 久秀は診察室の小窓を開けて、誰かの名を呼んだ。すると反対側の窓から先ほどの青年が顔を出す。

「小太郎君、次も同じのを持って来てくれ。そう、そう4番だ。うむ。ああ、ありがとう。助かるよ」

 久秀は小窓の向こうから差し出されたコップと、カプセルのような物を受け取ると、それらを机に置いて小窓を閉めた。

「……あの受付、役に立っているのか?」

 ずっと疑問に思っていた事を口にすると、久秀は「もちろん」と頷いた。

「こんな仕事だからね、守秘義務も有るし、それにやはり、風俗と勘違いして敬遠されてね。あまり仕事に来てくれる子が居ない。その点小太郎君はもう2年も働いてくれている。いや、彼は優秀な派遣だよ」

「派遣……」

「まぁ小太郎君が無愛想なのは我慢してくれ。それはそうと、これを飲んでくれないかな」

 久秀はカプセルとコップを差し出してきた。受け取ると、コップには水が入っている。

「……これは?」

「何、試験薬のような物だ。有害な物ではないよ。それを呑んだら、そっちの扉を開けて、廊下を進んで、3番の部屋に入ってくれないかな。10分経ったら、検査をしよう。頼むよ」

 久秀はそう言うと、机に向かってしまった。元就はしばらく躊躇していたが、やがてひと思いにカプセルを飲んだ。

 久秀が指差した扉は、入って来たのとは違う物だった。開けると、廊下が続いている。いくつか扉が有った。

「ああ、3番の部屋に入ったら、まず更衣室が有る。そこで服を着替えてから、次の部屋に入って待っていてくれたまえ」

 久秀がそう付け足した。元就は「うむ……」と不安げに頷いて、のろのろと廊下を進んで行った。

 3番の部屋はすぐに見つかった。扉に3と書いてある。恐る恐る開けると、1畳ほどの狭い空間が有った。左には棚が有り、空の籠が2つと、白いバスローブのような衣類が入れられた籠が有った。元就はのろのろと中に入り、荷物を置くとその衣類に着替える。

 しかし着替えるという事は、なんらか検査をするという事だろう、レントゲンなどならば金属類はいけないというし……と元就はあれこれ悩みながら結局下着と靴下以外を脱いで、その上に羽織った。特に注意書き等も無いし、元就は着替えを終えて、そろりと入って来た方と違う扉を開けた。

 そこは部屋だった。やや薄暗い。オレンジの証明が、室内を照らしている。何故か中央にベッドが置かれていて、何やら作業台と思わしき物が3つ置いてあった。他にも戸棚や洗面台などが有り、間仕切りが有ってその向こうの様子は見えなかった。

 そろり、と中に入る。椅子が一つ置いてあったので、そこに向かう。背後で扉が音を立てて閉まった。ビクリとしてそちらを振り向いたが、何の事は無い、自動で閉まるようになっていたようだ。元就はふぅとため息を吐いて、椅子に向かう。

 と、足音がした。間仕切りの向こうのようだ。早くも検査とやらをするのか……と元就はそちらを見てそしてこれ以上ないほど驚いた。

「……も、うり……?」

 何故か、そこには同じように白い衣類を身にまとった、長曾我部元親が立っていた。

 +++

 BL的に何処まで下品な用語は許されるんだろうかと真剣に悩みました
 妥協しました

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