昔からキャラを様付けで呼ぶのは良くないという話は有りますが
本編で様付けだとどうしても様付けのほうがしっくりきてしまうのも
アウトなんでしょうか。最近元就様元就様書いてたんで……。
気をつけます。
昨日はうろうろしてたらスリッパ踏んづけてそのまま
右足首がグキって言って、ズパーンって台所にすっ転びました
昔からドジで でも外科的にかなり丈夫なので怪我はあまりしません
以下、ちょっと短文。
本編で様付けだとどうしても様付けのほうがしっくりきてしまうのも
アウトなんでしょうか。最近元就様元就様書いてたんで……。
気をつけます。
昨日はうろうろしてたらスリッパ踏んづけてそのまま
右足首がグキって言って、ズパーンって台所にすっ転びました
昔からドジで でも外科的にかなり丈夫なので怪我はあまりしません
以下、ちょっと短文。
厳島の風は血の匂いを含んで、戦場を抜ける。
高台の上、静かに日輪を拝み、目を閉じる青年――毛利元就――は、ややしてから後ろに振り返る。
高台の下には、先ほど自らの手で切りつけた大男が転がっている。腹からは血――少し傷が浅い。息が有るかもしれない、と元就は感じ、その感覚に少し首を傾げた。止めを刺さなければ、とは不思議と思わなかった。
ゆっくりと彼の元へと降りて行く。しきりに説教を口にしていた男は、戦に破れ、血を流して横たわっている。意識は無いようだ。元就の捨て駒の何人かが、その男――長曾我部元親――の体を調べている。
「まだ息が有るか」
問うと、捨て駒達ははっと顔を上げ、まずは頭を下げた。その事が元就は気に入らない。報告は迅速に、的確にするべきもので、所詮捨て駒を並べる手に対して儀礼を尽くす必要などは無い。
そもそも、自らも毛利家を守る駒としてみている元就には、そのような形式的な作法など無用の物と思っている。言ってみれば、この将棋の玉は毛利家代々の血であり、自分は角だか飛車だか、あるいは金だか銀だか、つまり他の駒達となんら変わらぬ存在だと思っていた。
捨て駒達は深く頭を下げてから、すぐに顔を上げて言う。
「傷は浅く、今は気を失っているだけかと」
「受身を取り損なったようです。いかがしますか」
もう一人の駒は優秀だ。元就が命じれば、すぐにも公開処刑の準備に取り掛かるだろう。元就は公開処刑、という言葉を考えて、眼を細めた。したくない、と漠然と感じたが、何故そう思うのか、元就には咄嗟には理解出来なかった。
ややして、そのような事をすれば、四国の残党が今後も抵抗を続け、毛利にとって不利だろうという理由をつけて、公開処刑という選択肢を消した。となればこの理由付けに対する的確な答えは、恐らくこの男を人質として保護する事だ。
元就はそう結論付け、「手当てし、屋敷に運ぶ」とそれだけを言った。命じたわけではなかったが、すぐに駒達は動き出し、元親を抱え上げて行った。
元就は何故だかその後姿をじっと見送った。大きな体が、随分と小さく見えた。海賊をまとめ、明るく振舞う男が、敗戦という事実を受けてどれほど落胆するか、人質という言葉にどれほどの屈辱を、――いや、彼はそのような事、気にも留めずに笑うだろう。元就はそんな事を考えて、それからそのような事を考えている自分に苦笑した。
我は、奴に何を望んでいるのだ。
答えは出なかったが、出したくもなかった。元就は他の兵達の動きを見に、歩き始めた。いつまでも神聖な厳島を血塗れにしているわけにはいかないのだ。
よほど打ち所が悪かったとみえて、元親は何日も目を覚まさなかった。元就は元親が目覚め、すぐに暴れ始めても対応出来るようにと兵を何人か側に控えさせ、その寝室を元就の部屋の隣にした。
戦後処理もようやく終わり、仕事も一段落した頃、元親は静かに目覚めたようだった。
ようだった、と言うのは、元就が所用に向かおうと部屋を出て、廊下を2歩歩いた所で、目の前に元親が立っていることに気付いたからだ。
何日も眠っていたせいか、元親はとろりとした眼で、のろのろと元就の顔を見た。ぼうっとしている風だった。そのあまりに力の抜けた姿に、兵達も戸惑うばかりで、武器を向けようとはしていなかった。まるで寝ぼけた猫か何かが廊下に居るような、そんな風だった。
「目覚めたか」
元就が言っても、元親は特に反応しない。
「眠りすぎて歳でも取ったか、長曾我部。己の立場を判っていないのなら説明するが、ここは我の屋敷で、そなたは我の捕虜だ。四国のほうは心配するな、特に奪うものもない土地だ、捨て置いておる。ただそなたの姿勢によってはその限りではない故、大人しくしておれ」
元就はそう言ってやったが、それでも元親は反応しなかった。ただぼうっと元就を見ている。
「……?」
流石に気味が悪くなり、どうした、まだ体の調子が悪いのか、と問うて近寄る。すぐ側まで来ても、長曾我部はぼうっとしていたが、ついに、
「……あんたぁ、誰だ?」
と、気の抜けた声を出した。
「それに、俺ぁ、誰だ? ちょうそかべってのか? 難しい名前だなぁ……」
元親は不安げに首を傾げて、あたりを見渡している。元就は眉を寄せて、「冗談も大概にせよ」と低い声で言ったが、「冗談なんて言うもんか、武士がこんなに居るのに」とおっかなそうに兵を見て言った。
「……では、そなた本当に?」
「嘘なんてついたって……何を言ったら嘘になるってんだ? 俺は、……俺ぁ誰で、あんたは誰なんだ?」
元親は心底哀れな声で、元就に尋ねた。
「なぁ、あんたは、あんたは誰なんだ、せめて俺に確かな事を一つぐらいはくれよ、ここは浮世で、あんたは人だよな、あんたは誰で、ここは何処なんだ、なああんた、あんたを教えてくれ、」
元就はただ黙って元親を押し戻して、部屋に押し込んだ。屈強な体は力無く元就に従い、部屋に戻った。障子を閉めて、元就はただ俯いた。障子の向こうから、元親は問い続けていた。
+++
受けが記憶喪失はもうやったので、攻めが記憶喪失にトライしてみた
高台の上、静かに日輪を拝み、目を閉じる青年――毛利元就――は、ややしてから後ろに振り返る。
高台の下には、先ほど自らの手で切りつけた大男が転がっている。腹からは血――少し傷が浅い。息が有るかもしれない、と元就は感じ、その感覚に少し首を傾げた。止めを刺さなければ、とは不思議と思わなかった。
ゆっくりと彼の元へと降りて行く。しきりに説教を口にしていた男は、戦に破れ、血を流して横たわっている。意識は無いようだ。元就の捨て駒の何人かが、その男――長曾我部元親――の体を調べている。
「まだ息が有るか」
問うと、捨て駒達ははっと顔を上げ、まずは頭を下げた。その事が元就は気に入らない。報告は迅速に、的確にするべきもので、所詮捨て駒を並べる手に対して儀礼を尽くす必要などは無い。
そもそも、自らも毛利家を守る駒としてみている元就には、そのような形式的な作法など無用の物と思っている。言ってみれば、この将棋の玉は毛利家代々の血であり、自分は角だか飛車だか、あるいは金だか銀だか、つまり他の駒達となんら変わらぬ存在だと思っていた。
捨て駒達は深く頭を下げてから、すぐに顔を上げて言う。
「傷は浅く、今は気を失っているだけかと」
「受身を取り損なったようです。いかがしますか」
もう一人の駒は優秀だ。元就が命じれば、すぐにも公開処刑の準備に取り掛かるだろう。元就は公開処刑、という言葉を考えて、眼を細めた。したくない、と漠然と感じたが、何故そう思うのか、元就には咄嗟には理解出来なかった。
ややして、そのような事をすれば、四国の残党が今後も抵抗を続け、毛利にとって不利だろうという理由をつけて、公開処刑という選択肢を消した。となればこの理由付けに対する的確な答えは、恐らくこの男を人質として保護する事だ。
元就はそう結論付け、「手当てし、屋敷に運ぶ」とそれだけを言った。命じたわけではなかったが、すぐに駒達は動き出し、元親を抱え上げて行った。
元就は何故だかその後姿をじっと見送った。大きな体が、随分と小さく見えた。海賊をまとめ、明るく振舞う男が、敗戦という事実を受けてどれほど落胆するか、人質という言葉にどれほどの屈辱を、――いや、彼はそのような事、気にも留めずに笑うだろう。元就はそんな事を考えて、それからそのような事を考えている自分に苦笑した。
我は、奴に何を望んでいるのだ。
答えは出なかったが、出したくもなかった。元就は他の兵達の動きを見に、歩き始めた。いつまでも神聖な厳島を血塗れにしているわけにはいかないのだ。
よほど打ち所が悪かったとみえて、元親は何日も目を覚まさなかった。元就は元親が目覚め、すぐに暴れ始めても対応出来るようにと兵を何人か側に控えさせ、その寝室を元就の部屋の隣にした。
戦後処理もようやく終わり、仕事も一段落した頃、元親は静かに目覚めたようだった。
ようだった、と言うのは、元就が所用に向かおうと部屋を出て、廊下を2歩歩いた所で、目の前に元親が立っていることに気付いたからだ。
何日も眠っていたせいか、元親はとろりとした眼で、のろのろと元就の顔を見た。ぼうっとしている風だった。そのあまりに力の抜けた姿に、兵達も戸惑うばかりで、武器を向けようとはしていなかった。まるで寝ぼけた猫か何かが廊下に居るような、そんな風だった。
「目覚めたか」
元就が言っても、元親は特に反応しない。
「眠りすぎて歳でも取ったか、長曾我部。己の立場を判っていないのなら説明するが、ここは我の屋敷で、そなたは我の捕虜だ。四国のほうは心配するな、特に奪うものもない土地だ、捨て置いておる。ただそなたの姿勢によってはその限りではない故、大人しくしておれ」
元就はそう言ってやったが、それでも元親は反応しなかった。ただぼうっと元就を見ている。
「……?」
流石に気味が悪くなり、どうした、まだ体の調子が悪いのか、と問うて近寄る。すぐ側まで来ても、長曾我部はぼうっとしていたが、ついに、
「……あんたぁ、誰だ?」
と、気の抜けた声を出した。
「それに、俺ぁ、誰だ? ちょうそかべってのか? 難しい名前だなぁ……」
元親は不安げに首を傾げて、あたりを見渡している。元就は眉を寄せて、「冗談も大概にせよ」と低い声で言ったが、「冗談なんて言うもんか、武士がこんなに居るのに」とおっかなそうに兵を見て言った。
「……では、そなた本当に?」
「嘘なんてついたって……何を言ったら嘘になるってんだ? 俺は、……俺ぁ誰で、あんたは誰なんだ?」
元親は心底哀れな声で、元就に尋ねた。
「なぁ、あんたは、あんたは誰なんだ、せめて俺に確かな事を一つぐらいはくれよ、ここは浮世で、あんたは人だよな、あんたは誰で、ここは何処なんだ、なああんた、あんたを教えてくれ、」
元就はただ黙って元親を押し戻して、部屋に押し込んだ。屈強な体は力無く元就に従い、部屋に戻った。障子を閉めて、元就はただ俯いた。障子の向こうから、元親は問い続けていた。
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受けが記憶喪失はもうやったので、攻めが記憶喪失にトライしてみた
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