ちょっと前に言ってたネタ。短いですが。
「元親、我とキスをせぬか?」
元就の腕が絡んできた事でさえ心臓が飛び出そうなほど驚いたというのに、この上そんな言葉を耳元で囁かれて、元親は「ひへぇえ!?」と奇声を上げる以外に何も出来なかった。
一方元就は「嫌か?」と言いながら元親の膝に乗り上げてくる。元親は「ちょ、あの、ちょ」としどろもどろになりつつ、真っ赤になる。
「も、元就!」
「どうした? 嫌なのか? 我とキスをしたいのでは?」
「い、いやだって俺達、まだ……まだ付き合って三日だし!」
元親が慌ててそう言っても、元就は優しく笑むばかりで。
「そうか……キスだけでは不満という事だな?」
「はあ!?」
「我とガツガツしたいのであろう……良いぞ、我はとうに覚悟が出来ておる。そなたが好きだ、元親……」
元就はとんでもない事を言いながら、元親に顔を寄せて来る。元親は「ひー!」と叫び元就から逃げようとした。が、元就は元親の関節を固めてきて、どうにも逃げられない。
「いて、いててて、も、元就! 元就落ち着けっ! ま、まだその、そうだよまずは手を握るところから始めようって、あのっ! ちょっ、あの!」
元親はなんとか元就の顔が近寄ってくるのを食い止めていたが、本気で抵抗するわけにもいかず、ましてや確かにいけるところまでいきたかった若い性は、このまま流れにまかせてしまえと頭の隅で促すし、元親と元就の距離は徐々に埋まっていきつつあった。
と。
「元親、来ておったのか……」
部屋に元就が入って来た。
「……へあああ!?」
元親は声を上げる。入って来た元就もその奇声に元親を見て、それから元親を襲っている元就を見て、
「……わ、……我の元親に何をしておる、サンデー!」
と叫んだ。サンデーと呼ばれた元就のほうは、にこにこして元就に言い返す。
「我が愛しの弟君のボーイフレンドの味見だ。良い体をしておるな、趣味が似ておって嬉しいぞ」
「だ、黙れ! 早く元親から離れぬか! まったく!」
元就はそう叫ぶとサンデーを元親から引き剥がした。サンデーは名残惜しそうな顔をしていたが、やがてにっこり笑む。
「元就、ゴムなら貸し手やるぞ」
「――っ、出、て、行、けーーーっ!」
元就はサンデーを部屋から押し出すと、力いっぱいドアを閉めた。ぜぇぜぇと息を荒げている元就に、元親は床に転がったまま、
「あの、どういう事、すか……?」
と恐る恐る尋ねる。元就はしばらくして、
「あれは、双子の兄だ」
とそれだけ答えた。
公立高校に進学した元親と元就は同じクラスで、しかも長い月日を隣の席で送ったために、妙な関係になった。元親にとっても元就にとってもお互いの存在が今までに無かったタイプのもので、それが気に入ったのだが、最終的に恋愛感情になってしまうなど、誰が考えるだろう。元親は元就に告白し、そしてそれは実にあっさりと受け入れられた。
だが彼らは特に関係を変えなかった。まだ手もろくすっぽ握れない二人は、少しづつ互いの関係を深めればそれでいい、と焦らなかった。もっとも元親のほうは若い性を持て余していたので、隙あらば隙あらばと思っていたのも確かだったが、しかし妄想だけが達者の時期でもあったので、実際には手を出せていなかったのだ。
付き合い始めた三日後、元就が風邪を引いて休んだので、プリントを届けに元親は彼の家を訪ねたのだ。意外にも元気そうな元就が出てきたので安心し、それでも心配なので食事ぐらい作ってやる、と言うと、元就も喜んで家に入れてくれた。
元親は実際料理をするつもりだったのだが、元就が話があるのでと部屋に呼ぶから素直について行く。そして元親は元就に絡みつかれ、……その後は前述の通りである。
元就には双子の兄、サンデーが居た。本名は不明だが、私立の宗教系の学校に進学しているらしい。それにしては言動が不謹慎極まりない、と元親は顔をしかめた。
++++
という事で双子元就がけっこう萌えます。
ただ必ずサンデーが無残な死体になってしまうので困っています。
元就の腕が絡んできた事でさえ心臓が飛び出そうなほど驚いたというのに、この上そんな言葉を耳元で囁かれて、元親は「ひへぇえ!?」と奇声を上げる以外に何も出来なかった。
一方元就は「嫌か?」と言いながら元親の膝に乗り上げてくる。元親は「ちょ、あの、ちょ」としどろもどろになりつつ、真っ赤になる。
「も、元就!」
「どうした? 嫌なのか? 我とキスをしたいのでは?」
「い、いやだって俺達、まだ……まだ付き合って三日だし!」
元親が慌ててそう言っても、元就は優しく笑むばかりで。
「そうか……キスだけでは不満という事だな?」
「はあ!?」
「我とガツガツしたいのであろう……良いぞ、我はとうに覚悟が出来ておる。そなたが好きだ、元親……」
元就はとんでもない事を言いながら、元親に顔を寄せて来る。元親は「ひー!」と叫び元就から逃げようとした。が、元就は元親の関節を固めてきて、どうにも逃げられない。
「いて、いててて、も、元就! 元就落ち着けっ! ま、まだその、そうだよまずは手を握るところから始めようって、あのっ! ちょっ、あの!」
元親はなんとか元就の顔が近寄ってくるのを食い止めていたが、本気で抵抗するわけにもいかず、ましてや確かにいけるところまでいきたかった若い性は、このまま流れにまかせてしまえと頭の隅で促すし、元親と元就の距離は徐々に埋まっていきつつあった。
と。
「元親、来ておったのか……」
部屋に元就が入って来た。
「……へあああ!?」
元親は声を上げる。入って来た元就もその奇声に元親を見て、それから元親を襲っている元就を見て、
「……わ、……我の元親に何をしておる、サンデー!」
と叫んだ。サンデーと呼ばれた元就のほうは、にこにこして元就に言い返す。
「我が愛しの弟君のボーイフレンドの味見だ。良い体をしておるな、趣味が似ておって嬉しいぞ」
「だ、黙れ! 早く元親から離れぬか! まったく!」
元就はそう叫ぶとサンデーを元親から引き剥がした。サンデーは名残惜しそうな顔をしていたが、やがてにっこり笑む。
「元就、ゴムなら貸し手やるぞ」
「――っ、出、て、行、けーーーっ!」
元就はサンデーを部屋から押し出すと、力いっぱいドアを閉めた。ぜぇぜぇと息を荒げている元就に、元親は床に転がったまま、
「あの、どういう事、すか……?」
と恐る恐る尋ねる。元就はしばらくして、
「あれは、双子の兄だ」
とそれだけ答えた。
公立高校に進学した元親と元就は同じクラスで、しかも長い月日を隣の席で送ったために、妙な関係になった。元親にとっても元就にとってもお互いの存在が今までに無かったタイプのもので、それが気に入ったのだが、最終的に恋愛感情になってしまうなど、誰が考えるだろう。元親は元就に告白し、そしてそれは実にあっさりと受け入れられた。
だが彼らは特に関係を変えなかった。まだ手もろくすっぽ握れない二人は、少しづつ互いの関係を深めればそれでいい、と焦らなかった。もっとも元親のほうは若い性を持て余していたので、隙あらば隙あらばと思っていたのも確かだったが、しかし妄想だけが達者の時期でもあったので、実際には手を出せていなかったのだ。
付き合い始めた三日後、元就が風邪を引いて休んだので、プリントを届けに元親は彼の家を訪ねたのだ。意外にも元気そうな元就が出てきたので安心し、それでも心配なので食事ぐらい作ってやる、と言うと、元就も喜んで家に入れてくれた。
元親は実際料理をするつもりだったのだが、元就が話があるのでと部屋に呼ぶから素直について行く。そして元親は元就に絡みつかれ、……その後は前述の通りである。
元就には双子の兄、サンデーが居た。本名は不明だが、私立の宗教系の学校に進学しているらしい。それにしては言動が不謹慎極まりない、と元親は顔をしかめた。
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という事で双子元就がけっこう萌えます。
ただ必ずサンデーが無残な死体になってしまうので困っています。
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二人とも変態。永遠の中二病。
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